越俎之罪とは

自分の職責を越えて、他人の仕事にまで口をはさんだり、担当外のことまで手だしをするなど、越権行為をしたことによる罪。
本来の権限や責任を無視し、勝手に行動することによって生じる問題や非難を指す。
この言葉は、中国の古典『荘子』に由来し、他人の領分を侵す行為の愚かさを戒めるものとされる。
特に組織や政治の場面において、自分の権限を超えた行動を取ることに対する批判として用いられる。

「越俎」は「まないた」とは、神に供える料理を準備するための台のこと。本来、祭祀を担当する者が行うべき仕事を、別の者が勝手に代行することを意味する。転じて、自分の職分を超えて他人の職務に干渉することを指す。
「之罪」はその行為が罪であることを表す。

別表記:「越俎代庖えっそだいほう

例文

・部下が上司の決定を無視して独断で契約を進めるのは、越俎之罪にあたる。
・専門外の分野に無責任な発言をすることは、越俎之罪と非難されるべきだ。
・社長の指示を待たずに経営方針を変えるのは、越俎之罪として処罰される可能性がある。
・政治家が司法の判断に過度に介入することは、まさに越俎之罪の典型である。

四字熟語 越俎之罪
読み えっそのつみ
出典 『荘子』逍遥遊篇
英訳 The sin of overstepping one's duties
The offense of unauthorized interference
類義語
対義語
使用漢字
最終更新日:2025年2月13日