衣鉢相伝とは

弟子が師の教えを受け継ぐこと。
または、先人から業績や事業を引き継ぐこと。

もとは仏教用語で、「衣鉢」は袈裟けさ托鉢たくはつのこと。
師から教えを受けるとき、この法具を用いることから転じて、教法や奥義を意味する。
師匠の道を受け継ぐ場合、広く「衣鉢を継ぐ」と言う。
転じて、芸術、学問、技術などの分野において、師匠の教えを受け継ぎ、後世に伝えることを意味する。

禅宗の祖「達磨大師」が、弟子の「慧可えか」に仏法の奥義を伝授したとき、その証拠として衣鉢を授けたという故事が由来。

例文

・彼は長年の修行を経て、師の衣鉢相伝を受ける資格を得た。
・伝統工芸の技術は、師匠から弟子へと衣鉢相伝されてきた。
・書道の世界では、師の精神を受け継ぐことこそが衣鉢相伝の本質である。
・武道の達人は、ただ技を教えるだけでなく、精神性も含めて衣鉢相伝していくものだ。

四字熟語 衣鉢相伝
読み いはつそうでん
英訳 Succession of teachings and traditions.
Passing down one's master's legacy.
類義語
使用漢字
最終更新日:2025年2月4日