以貌取人とは

人の能力や言動を考慮しないで、容貌だけを見て人を採用すること。
外見だけで人の価値や能力を判断することを意味する。
見た目の印象だけでその人の本質を決めつけることは誤りであり、内面の人格や才能を軽視する危険性があるという戒めの意味を持つ。

「以貌」は容姿・外見によって。
「取人」は人を判断する。

この言葉は、中国の古典『史記』「范雎列伝はんしょれつでん」に由来する。
范雎はんしょは、かつて貧しくみすぼらしい姿だったために周囲から軽んじられていたが、後に秦の宰相となり、大いに活躍した。
彼の例から、外見だけで人物を評価することの愚かさを説く故事成語として伝えられている。

例文

・彼は素朴な服装をしているが、その能力は非常に高く、以貌取人するべきではない。
・成功者の多くは、若い頃に以貌取人されて軽視された経験を持っている。
・企業の採用において、学歴や見た目だけで判断するのは、以貌取人の愚を犯すことになる。
・初対面の印象だけで人を評価するのは、まさに以貌取人であり、その人の本当の価値を見逃すことにつながる。

四字熟語 以貌取人
読み いぼうしゅじん
英訳 Judging a person by appearance
類義語
対義語
使用漢字
最終更新日:2025年2月5日