一饋十起とは

一回の食事の間に、十度も席を立ち上がることから転じて、熱心に客を迎えたり、意見を聞くために何度も出向いたりすること。
または、熱心に賢者を求め迎えることの喩え、賢者や優れた人材を探し求めることを意味する。
この表現は、真摯に人を迎え入れ、またその価値を理解し、積極的に求める姿勢を強調する。

一饋:食事を提供すること、一度のもてなし。
十起:十度席を立つ、何度も立ち上がって相手を迎えること。

食事の席で客をもてなすように、真心で相手を迎える様子を表現する言葉である。
賢者や優れた人物を求めることも強調されており、単なる形式的な接待ではなく、相手の価値をしっかりと認識し、その意見や助言を求める姿勢を表現している。

一饋いっき十起じっきす」または「一饋いっきたびつ」と訓読する。

古代中国、夏の国の禹王うおうが、善政を行う補佐となる賢者を熱心に求め、一回の食事中に十度も席を立って、食べるのをやめて訪ねてきた賢者に面会したという故事が由来。

例文

・彼は一饋十起の精神で、どんなに忙しくても自分に必要な人材を求め続けている。
・一饋十起の姿勢で、重要な会議には積極的に意見を求めることを心掛けている。
・優れたアドバイザーを見つけるために、一饋十起の努力を惜しまない。
・彼の会社は、一饋十起の精神で、賢明な経営者を熱心に探し続けている。

四字熟語 一饋十起
読み いっきじっき
英訳 To go to great lengths to host someone; to make multiple efforts to find and invite talented individuals.
類義語
使用漢字
最終更新日:2025年1月20日