「遠きと交わり近きを攻める」と訓読する。
この計略は、遠くの国や敵と同盟を結び、近くにいる敵を攻撃するという戦略を表している。
遠くの相手と同盟を組み、近くの相手を攻める策略。
この策略は、直接的な対立を避け、遠くの相手との協力を通じて、身近な敵を攻略する方法として用いられる。
中国の戦国時代に范雎が秦の君主に進言した策が発端。
范雎は諸国を遊説し、はじめ魏の大夫に仕えたが、異心があると疑われて、秦に逃れ、昭襄王に仕えて遠交近攻を説いた。すなわち、遠い国と同盟を組んで隣接した国を攻めれば、その国を滅ぼして領地としても本国から近いので防衛維持が容易である。この方策に感銘を受けた昭襄王は范雎を宰相にして国政を預けた。
遠い斉や楚と同盟し、近い韓、魏、趙を攻めた秦は膨張を続け、やがて六国を平定して大陸の統一を成し遂げた。
このように遠くの相手と手を結んで近くの敵を片付ける政策を遠交近攻という。
・その国は遠交近攻を駆使して、隣国の侵略に成功した。
・遠交近攻の戦略を用いることで、私たちは最も脅威となる隣国を排除した。
・遠交近攻を試みたが、同盟国が期待通りの支援をしてくれなかった。
・彼は遠交近攻を実行し、地域内の覇権を握ることができた。
四字熟語 | 遠交近攻 |
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読み | えんこうきんこう |
出典 | 『史記』范雎伝 |
英訳 | Form an alliance with a distant power and attack a nearby one. |
類義語 | |
使用漢字 | 交、攻、近、遠 |
最終更新日:2025年2月17日 |
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