道傍苦李とは

見捨てられて、見向きもされないものの喩え。

「道傍」は道端のこと。
「苦李」は苦い味のすもも

道端の木に苦い季が実っていても、誰もとろうとしないという意味。

中国の三国時代。子供たちが道端にある木に実っているすももを争うように取り合っていたが、当時七歳だった王戎おうじゅうだけは手を出さなかった。
近くにいた大人がその理由を尋ねると、王戎は「道端にある木に実をたくさんつけているなんて、これは苦い李にきまっている」と言った。
実際、その季はひどく苦かった。
後に王戎は西晋の政治家となり、『竹林の七賢』に名を連ねる賢者となった。

四字熟語 道傍苦李
読み どうぼうくり
出典 『世説新語』雅量
使用漢字