運斤成風とは

常人離れした素晴らしい技術。
斧を振るうと風が起こるほどの素早さと巧みさを持つことから、卓越した技術や熟練した技能を表す。
特に、職人や芸術家、武道家などが鍛錬を重ねた末に達する、完璧な技術を指す。
中国の故事に由来し、名工が斧を振るうとその勢いで風が生じるほど素早く、正確に木を削ることができるという逸話に基づく。
高度な技術を持ち、無駄のない動きで仕事をこなす様子を示す言葉であり、芸術や工芸、スポーツなどさまざまな分野に応用される。

「運斤」は斧を振るうこと。職人や木こりが道具を使う動作を指す。
「成風」は風を生じるほどの速さや熟練した技を表す。

きんめぐらしかぜす」と読み下す。

中国の春秋時代。鼻の先に漆喰しっくいをつけてしまった左官屋が、せきという名の大工に取ってくれるよう頼んだ。石は手斧を器用に振るい、鼻を傷つけることなく漆喰を削り落としたという故事が由来。

同義語:「匠石運斤しょうせきうんきん

例文

・彼の彫刻技術はまさに運斤成風の境地に達している。
・剣の達人は運斤成風のごとく、無駄のない動きで相手を圧倒した。
・ピアニストの指さばきは運斤成風で、まるで魔法のようだった。
・職人が刀を研ぐ様子は運斤成風そのもので、見ているだけで圧倒された。

四字熟語 運斤成風
読み うんきんせいふう
出典 『荘子』徐無鬼
英訳 Masterful skill as swift as the wind
An unparalleled display of craftsmanship
類義語
使用漢字
最終更新日:2025年2月12日