延年転寿とは

仏教用語で、長寿を祈願し祝福する言葉。
仏の加護を受けて、さらに長生きして健やかに暮らすことを意味する。
寿命を延ばし、長生きすることを願う表現である。
もっぱら祝辞や賀詞、または長寿を祝う場面などで用いられる、吉祥的な四字熟語である。
基本的には「延年益寿えんねんえきじゅ」や「長寿延命」などと同様に、「年を延べ、寿を転じる(すなわち寿命を伸ばす)」という意味であり、健康長寿や無病息災を願う文脈で使用される。

「延年」とは、年を延ばす、つまり長生きすること。
「転寿」とは、寿命がさらに巡ってくる、あるいは寿をさらにまわして増すという意。仏教的な発想が背景にある表現。

この語は古典や祝詞の文言に登場し、現代ではやや文語的・儀礼的な響きを持つ。

例文

・長寿の祝いには「延年転寿」の言葉が書かれた掛け軸が飾られていた。
・延年転寿を願い、家族そろって神社に参拝した。
・その薬草は古来より延年転寿の妙薬とされてきた。
・書家は筆をとり、「延年転寿」の四文字を一気に書き上げた。

四字熟語 延年転寿
読み えんねんてんじゅ
出典 『史記』衡山列伝
英訳 Make life longer
類義語
使用漢字
最終更新日:2025年4月4日