閻魔羅闍とは

冥府めいふの王。地獄の総帥。閻魔大王。
地獄に落ちた人間の生前の善悪を審判・懲罰するといわれている。
サンスクリット語の「ヤマラージャ(Yama‐râja)」の音訳。

インド・ヨーロッパ祖語の神話に登場する「イェモ(yemo)」は "最初の犠牲者" として描かれ、"もう一人の兄弟" を意味する「マヌ(Manu)」と対になっており双子の関係にある。

比較言語学の一説によれば、「イェモ(yemo)」を語源として、北欧神話に登場する原初の巨人「ユミル(Ymir)」と、インドのヴェーダ神話における最初の死者「ヤーマ(Yama)」に派生した可能性があり、この説は Julius Pokorny(『Indogermanisches etymologisches Wörterbuch』)らによって提示されている。

ヤーマは仏教に取り込まれて「閻魔羅闍えんまらじゃ」と呼ばれ、中国で道教の十王信仰と融合して死後の世界の王である「閻羅王えんらおう」あるいは「閻魔王えんまおう」になった。
それが日本に伝わって「閻魔大王えんまだいおう」として定着した。

例文

・彼はまるで閻魔羅闍のように厳しく、部下の失敗を許さなかった。
・死後、私たちが閻魔羅闍の前で裁かれることを考えると、今のうちに良い行いをしておかねばならない。

四字熟語 閻魔羅闍
読み えんまらじゃ
英訳 Yama, the king of the underworld
使用漢字
最終更新日:2025年9月6日