一縷千鈞とは

一本の細い糸で、千鈞もの重量を吊るすという意味で、非常に危険なことの喩え。
ほんのわずかな支えが極めて重要な状態を指す。
緊迫した場面や重大な責任がかかった状態を表現するのに適した言葉である。
危機的状況の中でも冷静に行動する必要性を強調する際に使われる。

一縷:一本の細い糸、非常にか弱いもの。
千鈞:千鈞の重さ(1鈞は約30キログラム)、非常に重いもの。

一縷いちるの任を以て千鈞せんきんの重さをく」を略した四字熟語。

例文

・その橋は老朽化が進み、一縷千鈞の状態だった。
・敵軍の攻撃をかわしたが、状況は一縷千鈞のままだった。
・その決断が、一縷千鈞の事態を救った。
・災害現場での救助活動は一縷千鈞の緊張感に包まれていた。

四字熟語 一縷千鈞
読み いちるせんきん
出典 『文選』枚乗「上書諫呉王-書」
英訳 A single thread bears a thousand weights; an extremely precarious or critical situation.
類義語
使用漢字
最終更新日:2025年1月20日