鷸蚌之争とは

無益な争い。
二者が互いに争い、どちらも譲らずに疲弊している間に、第三者が利益を得ることを意味する。
元は『戦国策』の燕と趙の争いの故事に由来する。

ある日、シギ(鷸)が貝(蚌)を食べようとしたところ、貝が殻を閉じてシギのくちばしを挟んだ。
シギは「今日雨が降らなければ、お前は干からびてしまう」と言い、貝は「今日中にお前が逃げられなければ、飢えて死ぬぞ」と返した。
両者が争っていると、漁師がやってきて、シギと貝の両方を捕えてしまった。
この故事から、当事者同士が争うことで、無関係な第三者が漁夫の利を得ることを指す。

ぎょ」はシギ(鳥の一種)
ぼう」はハマグリなどの二枚貝
そう」は争い、対立

「漁夫之利」と同義。

例文

・企業同士が市場シェアをめぐって鷸蚌之争を繰り広げるうちに、海外の競争相手が市場を奪った。
・政党間の対立が激化し、どちらも譲らないまま、第三の候補者が勝利するという鷸蚌之争の典型例となった。
・兄弟が遺産相続で鷸蚌之争を続けているうちに、弁護士費用ばかりがかさみ、結局財産の多くが失われた。
・地元の商店が価格競争で鷸蚌之争に陥る中、大手チェーンが進出し、最終的にすべての客を奪われてしまった。

四字熟語 鷸蚌之争
読み いつぼうのあらそい
英訳 A fight between two benefits a third party.
When two quarrel, the third wins.
類義語
対義語
使用漢字
最終更新日:2025年2月4日