風声鶴唳とは

わずかな物音にも怯えるという意味。
些細なことに驚いたり恐れたりすること。

「風声」は風の音。
「鶴唳」は鶴の鳴き声。

別表記:「鶴唳風声かくれいふうせい

五胡十六国時代、383年の淝水ひすいの戦いでのこと。
華北の前秦が100万の大軍を率い、江南の東晋8万と淝水を隔てて対峙した。東晋軍は巧みに策略を駆使して前秦軍を退却させた。
しかし前秦軍は大軍であったため命令が徹底されず、規律が乱れた。
結果として、一時の退却のはずが総崩れの逃走となった。
東晋軍が追撃すると、前秦兵は風の音や鶴の鳴き声をも東晋軍の襲来と勘違いして恐れ、草原を逃げ惑い、夜露に打たれて凍え、飢えて10人のうち7、8人が死んだと記録されている。
この敗北により前秦は衰退し、君主の苻堅ふけんも志半ばでこの世を去った。

四字熟語 風声鶴唳
読み ふうせいかくれい
出典 『晋書』謝玄伝
類義語
使用漢字
最終更新日:2025年9月7日