雲行雨施とは

雲が流れ、雨が降ることで大地を潤すように、為政者が民に公平な恩恵を施し、世の中を平和に導くことを意味する。
また、天下が太平であることの喩えとしても用いられる。自然の摂理に則った統治が理想であり、雨がすべての大地を均等に潤すように、善政によって国全体が恩恵を受けるべきだという考えを表している。
この語は、古代中国の儒教的な政治思想に基づいており、理想の統治者は天の意志を体現し、民に恵みをもたらす存在であるべきだという考え方を象徴している。

「雲行」は雲が流れ動くこと。天の動き、自然の道理を示す。
「雨施」は雨が降り注ぎ、大地を潤すこと。慈愛や恩恵を施すことの比喩。

くもき雨ほどこす」と訓読する。

例文

・良い政治とは、雲行雨施のように、すべての民に平等な恩恵をもたらすものである。
・雲行雨施のごとく、穏やかな統治が続けば、国は自然と繁栄する。
・彼の施政はまさに雲行雨施であり、人々の暮らしは豊かになった。
・天下が太平であることを示す雲行雨施の状態が、長く続くことを願う。

四字熟語 雲行雨施
読み うんこううし
出典 『易経』乾
英訳 As clouds move, rain falls and nourishes the land
A peaceful and prosperous reign, like clouds bringing rain
対義語
使用漢字
最終更新日:2025年2月12日