郢書燕説とは

関連のない物事を無理に辻褄を合わせてもっともらしく説明すること。
事実に基づかず無理に物事をつなげて説明しようとする行為や、矛盾を抱えた説明を表す。

「郢書」は古代中国の「郢」という地名から来た言葉で、本来存在しない、または関係のない書物を指すことがある。ここでは無理に作り上げた話や、関係ない事を繋げていることを示す。
「燕説」は燕の地で語られる説、または無理に作り上げた説のこと。関連性が薄い物事を辻褄を合わせて無理に説明しようとすることを意味する。

楚国の首都、郢の学者が、燕国の大臣宛に手紙を口述筆記させていたとき、灯が暗いので「燭を挙げよ」と言った。それを手紙の言葉と勘違いした書記は、そのまま手紙にも「挙燭」と書き入れてしまった。
燕国の大臣はこれを読み、挙燭とは明を尊重せよということ、すなわち賢人を召し抱えよということだ、と曲解し、早速、王に勧めて実行したところ、国がよく治まった、という故事が由来。

例文

・彼は郢書燕説のように、全く関連のない話を無理に繋げて話を作り上げた。
・その説明は郢書燕説であり、誰もが納得できるものではなかった。
・郢書燕説にすぎないその理屈を信じる者はほとんどいなかった。
・郢書燕説を使って事実を隠蔽しようとすることは許されない。

四字熟語 郢書燕説
読み えいしょえんせつ
出典 『韓非子』外儲説左上
英訳 Fabricating a plausible but unrelated explanation
類義語
対義語
使用漢字
最終更新日:2025年2月12日