豚蹄穣田とは
豚のひづめのような些細なものを供えて、豊作を祈るという意味。転じて、少しの謝礼で多くの見返りを期待すること。
「豚蹄」は豚のひづめ。
「穣田」は田んぼの豊作を祈ること。
類義語:「豚蹄一酒」
古代中国の戦国時代。斉の威王は楚からの侵攻を警戒し、使者の淳于髠を隣国の趙に派遣して援軍を求めることにした。
威王は趙への手土産として黄金と車馬10頭を淳于髠に託そうとした。
対して淳于髠は、道端で見かけた一人の男が田畑の神に対し、豚のひづめ一本と酒一椀を供えて五穀豊穣を祈願していたことを例に挙げ、「供え物が少ないのに多くを望むのは愚かだ」と天を仰いで大笑いした。この話を聞いた威王は、淳于髠の忠告を受け入れ、黄金を増やし、車馬も400頭用意して趙へ出立させた。
その後すぐ、楚の宣王は大軍を率いて斉を攻めたが、趙王に謁見した淳于髠が趙の精兵10万を率いて斉を救ったという。
四字熟語 | 豚蹄穣田 |
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読み | とんていじょうでん |
出典 | 『史記』 |
使用漢字 | 田、穣、豚、蹄 |
最終更新日:2025年9月26日 |