管鮑之交とは

互いによく理解し合っていて、利害を超えた信頼の厚い友情のこと。極めて親密な交際。

古代中国、春秋時代。斉国の管仲かんちゅう鮑叔牙ほうしゅくがは幼なじみで非常に仲が良かった。

かつてともに商売をしていたとき、管仲が利益を多く得たことがあっても、鮑叔牙はそれを非難せず、管仲の貧しさを思いやった。
失敗や批判の場面があっても決して非難せず、鮑叔牙は管仲を理解し、励ました。

やがて、斉国内の君主交代の混乱があったとき、鮑叔牙は桓公かんこうを支持し、管仲を推挙して宰相にするよう進言した。結果、桓公は管仲を重用し、斉は富国強兵に成功した。

管仲は「我を生む者は父母、我を知る者は鮑子ほうしなり」と述べて、鮑叔牙こそ自分の真の理解者であると深い敬意と信頼を表していた。

史記にはこのような管仲と鮑叔牙の親密な友情が記録されており、その信頼関係が彼らの生涯にわたって続いたことが後世に語られている。

四字熟語 管鮑之交
読み かんぽうのまじわり
出典 『史記』管晏伝
類義語
使用漢字
最終更新日:2025年9月16日