王道楽土とは

徳によって政治を行い(=王道)、すべての民が平和に暮らせる理想郷(=楽土)を意味する。
つまり、君主や支配者が力ではなく徳によって統治し、民衆が安心して幸福に暮らせるような理想の国家や社会を表現している。
もともと儒教の理想国家観に由来し、「王道」は覇道(武力や策略による統治)に対する理想的な政治の在り方を指す。
一方「楽土」は、極楽・ユートピアのような住みやすく安らかな土地を指す。
日本では昭和初期に、満洲国建国時のスローガンとして掲げられたことでも有名であるが、本来は広く「理想的な政治と社会のあり方」を表す語である。

例文

・王道楽土の実現を理想とし、彼は徳をもって民を治めた。
・古代の聖王は、王道楽土の建設を目指して政治を行ったとされる。
・その思想家は、力によらない王道楽土の可能性を強く訴えた。
・理想だけを語る王道楽土も、現実を見なければ絵に描いた餅となる。

四字熟語 王道楽土
読み おうどうらくど
英訳 An ideal land ruled by benevolence
Utopian society under virtuous rule
Paradise of benevolent governance
類義語
対義語
使用漢字
最終更新日:2025年7月16日