殷鑑不遠とは

失敗の戒めになるものは、すぐ身近なところにあるという喩え。
また、身近な失敗例を自分の戒めにせよという教訓。
他人の失敗や過ちを教訓として、自らの戒めとすべきであるという意味の四字熟語である。
特に、身近な例から学ぶべきであることを強調している。
殷王朝が夏王朝の失敗から学ぶべきであったという歴史的な教訓を示している。

「殷」は古代中国の殷王朝を指す。
「鑑」は鏡のこと。転じて、手本や戒めとなるもの。
「不遠」は遠くない、身近であること。

中国の古代王朝は夏から始まり、殷、周と続く。殷王朝の戒めとなる良い見本は、遠くに求めなくても、暴政によって滅亡した前代の夏王朝があるという意味。

一般に「殷鑑いんかんとおからず」と訓読を用いる。

同義語:「商鑑不遠しょうかんふえん

例文

・企業経営においては殷鑑不遠、他社の失敗例から学ぶことが重要である。
・彼の転落はまさに殷鑑不遠であり、同じ過ちを繰り返してはならない。
・歴史を振り返れば、殷鑑不遠であり、私たちは過去の過ちから学ぶべきだ。
・先輩の失敗は殷鑑不遠であり、新人たちはそれを糧に成長しなければならない。

四字熟語 殷鑑不遠
読み いんかんふえん
出典 『詩経』大雅
英訳 The lesson is not far away
A close example serves as a warning
類義語
対義語
使用漢字
最終更新日:2025年2月7日