怨親平等とは
自分に恨みを抱く者(怨)も、親しい者(親)も、分け隔てなく平等に接することを意味する仏教由来の言葉である。
仏教では、すべての生きとし生ける者に慈悲を向けるべきであり、たとえ敵対する者であっても、その命や苦しみに対しては区別なく救済しようとする姿勢を重視する。
この語は、私的な感情によって善悪や接し方を変えるのではなく、あくまで公平無私に扱うという理想的な慈悲の在り方を表現している。
特に浄土宗や浄土真宗などの教義の中で重んじられ、念仏を通してすべての衆生が救われるという教えとも結びついている。
また、現代でも「情や利害に左右されず、公平な態度を貫くこと」の比喩としても用いられる。
例文
・仏は怨親平等の心で、すべての衆生を救おうとする。
・政治家には怨親平等の態度が求められる。
・教師は生徒に対し、怨親平等で接するべきだ。
・怨親平等の精神を持つ彼は、敵にも親切に振る舞った。
四字熟語 | 怨親平等 |
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読み | おんしんびょうどう |
英訳 | equal compassion for all |
類義語 | |
対義語 | |
使用漢字 | 平、怨、等、親 |
最終更新日:2025年7月23日 |