帷幄上奏とは

明治憲法下で、軍の統帥に関する事項について、陸軍参謀総長、海軍軍令部長(軍令部総長)、陸軍大臣、海軍大臣が、閣議を通さず独立して直接に天皇に上奏したこと。
軍事的な指導や政策決定の場において、上の者に報告や提案を行うことを意味する。

「帷幄」は、作戦を立てる場所、本営、本陣または戦争を指導する場所を指す。
「上奏」は、上司や皇帝などの上位者に対して報告や提案をすることを意味する。

軍事的な指導者が、自らの指揮のもとで戦略や計画を上に報告する、または上の者に助言や提案を行うことを強調している。
特に、戦争や危機的な状況において、指導者が上に報告する際に使われる表現である。

例文

・帷幄上奏した軍人や政治家たちの過激な方針を止めることができれば、戦争悲劇は生まれなかったかもしれない。
・戦況が変わったため、指揮官は帷幄上奏を行い、上層部に報告した。
・彼は帷幄上奏を行うことで、戦の方針に大きな影響を与えた。
・帷幄上奏を経て、軍の戦略が変更された。

四字熟語 帷幄上奏
読み いあくじょうそう
英訳 Reporting to the superior from the military command
To submit a report or proposal from the military command
使用漢字
最終更新日:2024年12月19日