和氏之璧とは

珍しい宝物のこと。天下の宝物。
滅多に手に入らないもののたとえ。

古代中国の春秋時代。楚の国にいた卞和べんかは、山中で美しい宝玉の原石を発見し、楚の厲王れいおうに献上した。
しかし、厲王が玉石に詳しい者に鑑定させたところ、ただの石ころだと判断されたため、激怒して卞和の左足を切断する刑に処した。

厲王の死後、卞和は同じ石を武王に献上したが、再び「価値のない石」とされ、今度は右足を失う刑に処された。

その後、文王が即位すると、卞和はその石を抱えて三日三晩泣き続けた。文王が理由を尋ね、試しに原石を磨かせると、ついに美しい宝玉が現れた。
文王は過去の非礼を詫び、卞和を称えてこの宝玉を「和氏之璧かしのへき」と名付けた。

四字熟語 和氏之璧
読み かしのへき、かしのたま
出典 『韓非子』「和氏」
類義語
使用漢字
最終更新日:2025年9月13日