倚馬七紙とは

素晴らしい文章を素早く書き上げる能力。文章の天才。
即座に大量の文章をすらすらと書くことができる才能を指す。

「倚馬」とは馬に寄りかかることを意味し、転じて「馬上」の意となる。
「七紙」とは七枚の紙のことで、多くの文章を書くことを象徴する。

この言葉は、中国の晋の陸機が戦場で馬上にありながら七紙に及ぶ文章を瞬時に書いた故事に由来している。
文章を素早く、かつ優れた内容で書き上げる能力を称賛する表現である。

古代中国。東晋の「桓温かんおん」が部下の「袁虎えんこ」に布告文を書くように命じたところ、桓温が馬に寄りかかって待つ間に、袁虎は手にした筆を休めることなく、七枚の紙に長文を書き上げたという故事が由来。

例文

・彼はまさに倚馬七紙の才を持ち、短時間で見事な論文を書き上げた。
・優れた作家は倚馬七紙の如く、次々と名作を生み出していく。
・彼女の倚馬七紙の筆力には驚かされ、即興で書いた文章ですら完成度が高かった。
・プレゼン資料の作成を頼んだところ、彼は倚馬七紙の勢いで数時間で仕上げてしまった。

四字熟語 倚馬七紙
読み いばしちし
出典 『世説新語』文学
英訳 Writing fluently and prolifically
類義語
使用漢字
最終更新日:2025年2月5日