三獣渡河とは

仏教用語。
悟りへ至る修行に深浅があることを、兎、馬、象が川を渡る様子にたとえたもの。

川を渡るとき。
兎は体が水に浮いて、川底に足が届かず、川の流れに苦戦しながら泳いでいく。
馬は脚が長いので、あるときは川底に足が届くが、そうでない場所では不安定な状態で川を渡る。
ぞうは体が大きく重いので、足がしっかりと川底に達してゆっくりと歩いていく。

この川の深さは悟りに至るまでの理解の深さの比喩で、それぞれ「声聞乗しょうもんじょう」「縁覚乗えんがくじょう」「菩薩乗ぼさつじょう」という修行の段階を象徴している。

別表記:「三獣渡水」

四字熟語 三獣渡河
読み さんじゅうとが
出典 『優婆塞戒経』
使用漢字
最終更新日:2025年10月3日