一酔千日とは

極めて美味しいお酒。

宋の時代。無類の酒好きの「劉玄石りゅうげんせき」という人が、酒屋で千日酒せんにちざけという酒を買った。
劉玄石は家に帰りその酒を飲んで酔い潰れ、眠り込んでしまったが、数日経っても目を覚まさないため、家族はそれを死んだと思って棺に入れて葬ってしまった。

酒屋の店主は「一度飲めば千日間は酔いがさめない」と注意することを忘れていたため、ちょうど千日後を狙って劉玄石を尋ねたところ、既に死んで墓に埋められているとのこと。家族に事情を説明して慌てて墓を掘り起こすと、酒臭い匂いがして、劉玄石はあくびをしながら目を覚ました。

以降、酒屋の主人は酒の効果に肝を冷やして、千日酒を作ることはなかった。

四字熟語 一酔千日
読み いっすいせんにち
出典 『博物志』
類義語
使用漢字