一衣帯水とは

ひとすじの帯のように狭い川や海のこと。
または、そのように近く隔てて接していること。

古代中国、南北朝時代。隋朝の文帝が南朝の陳叔宝ちんしゅくほうの悪政を見て、討伐を決意した。

「私は即位以来、陳とはできる限り平和を維持するよう努めてきた。しかし今の陳王の悪政によって民衆が苦しんでいる。帯のような一本の川に隔てられているからといって、彼ら民衆を見捨てることはできない」

そして文帝は五十万以上の大群で揚子江を渡り、陳の都「建業」を攻めた。
589年、こうして隋は陳を滅ぼして天下を統一し、350年以上にわたる南北分裂時代に終止符を打った。

例文

一衣帯水の付き合いなのだから、気兼ねなく頼ってもらって構わない。

四字熟語 一衣帯水
読み いちいたいすい
出典 『南史』陳後主紀
英訳 Narrow strip of water
類義語
対義語
使用漢字
最終更新日:2020年12月3日