有余涅槃とは

仏教用語。煩悩は断滅したが、肉身が存在する段階の涅槃。
仏が完全な涅槃に達した後も、まだその体を持っている状態、すなわち、肉体は存在するが、悟りの境地に達していることを指す。
これは、仏が生きながらにして達成した涅槃の一形態であり、死後に完全な涅槃に至る前の段階ともいえる。
釈迦が三十五歳で成道して八十歳で入滅するまでの間の悟りの姿。
入滅した後を「無余涅槃」という。

「有余」は残る、余る、あるいは不完全に残る状態。
「涅槃」は仏教での解脱の境地、煩悩や苦しみから完全に解放されること。

有余依涅槃うよねはん

例文

・仏教の教えに従い、彼は有余涅槃に達したとされる。
・悟りを開いたが、有余涅槃の状態にあるため、死後の解脱を待つ。
・有余涅槃とは、完全な涅槃を迎える前の一段階である。
・彼の行動は、まさに有余涅槃の境地に近づいていることを示している。

四字熟語 有余涅槃
読み うよねはん
英訳 Partial Nirvana
対義語
使用漢字
最終更新日:2025年2月10日