一顧傾城とは

絶世の美女の喩え。
美女が一度ちらりと振り返るだけで、町中の男たちが夢中になり、君主までもがそれに惑わされて政治を投げ出し、国が傾くという意味。
女性の美しさが非常に高い評価を受け、時にはその美しさが国家や大勢の人々に大きな影響を与えるという意味合いで使われる。
特に中国の歴史や伝説に登場する美女たちに関連することが多い。

「一顧」は、ちらりと振り返ること。流し目を送ること。
「傾城」は、城が傾くこと。

前漢の時代。李延年が自分の妹を武帝に薦めるために作った歌「一顧いっこすればひとしろかたむけ、再顧さいこすればひとくにかたむく」が由来。
彼女は武帝に寵愛されるようになり、後に「李夫人」と呼ばれるようになった。

例文

・彼女の美しさは一顧傾城で、多くの男性が彼女に夢中になった。
・彼女は一顧傾城の美女で、その美しさが国をも動かす力を持っていた。
・歴史上の多くの女性が、一顧傾城のような美しさを持ち、権力者を魅了した。
・映画のヒロインは一顧傾城の美しさを持ち、物語の中心に君臨する存在だった。

四字熟語 一顧傾城
読み いっこけいせい
出典 『漢書』外戚・孝武李夫人伝
英訳 A glance that topples a city
A beauty whose glance could bring down a kingdom
類義語
使用漢字
最終更新日:2025年1月30日