一筆啓上とは

男性が手紙の冒頭に書く定型的な挨拶の言葉。起首。
「短い文章の簡単な手紙を差し上げます」という意味。

「一筆」は、短い文章、簡潔な手紙を意味する。
「啓上」は、お伝えする、差し上げるという意味で、目上の人に対する敬意を込めて使われる。

この言葉は、簡潔に用件を伝えるための手紙の冒頭として使用されることが多い。
現代では、「拝啓」と同じように使われるが、特に男性が使用する伝統的な表現である。

安土桃山時代、徳川家康の家臣である本多作左衛門重次が、戦場から妻へ送った手紙の文面「一筆啓上、火の用心、お仙泣かすな、馬肥やせ」の書き出しとして有名で、簡潔な名文とされている。

例文

・一筆啓上、突然のお知らせをお許しください。
・一筆啓上、近況をご報告させていただきます。
・一筆啓上、心より感謝申し上げます。
・一筆啓上、まずはご挨拶申し上げます。

四字熟語 一筆啓上
読み いっぴつけいじょう
英訳 I send you this brief letter
使用漢字
最終更新日:2025年2月3日