荊釵布裙とは

質素で慎ましい女性の服装を表すたとえ。

「荊釵」は、いばらでできたかんざしのこと。
「布裙」は、麻布や木綿でできた着物の裾のこと。

後漢の学者「梁鴻りょうこう」は妻を選ぶ際、美しい女性ではなく、容姿の醜い「孟光もうこう」を選んだ。
孟光は嫁ぐ際に華やかに着飾ったが、梁鴻はそれを快く思わず、孟光が理由を尋ねると、梁鴻は「共に隠遁できる伴侶を求めていた」と答えた。
孟光は自らの思い違いを恥じ、衣服は質素な麻布の裳裾に改め、イバラのかんざしを挿したところ、梁鴻はこれを喜んで迎え入れたという。
この逸話から、飾らず質素な生活を尊ぶ女性の姿を「荊釵布裙」と称するようになった。

四字熟語 荊釵布裙
読み けいさいふくん
出典 『太平御覧』列女伝
使用漢字
最終更新日:2025年9月9日