死灰復然とは

火が消えて冷たくなった灰が再び燃え上がるという意味。
一度衰えた勢力が再び盛り返すことのたとえ。

のちに漢の宰相となる韓安国かんあんこくは、若き日に罪を犯して投獄されたことがあった。
刑務官は、落ちぶれた韓安国を日々いじめ、侮辱した。

韓安国は堪えきれずに「冷え切った灰でも、再び燃え上がるときがあるぞ(今は落ちぶれていても、再び立身出世することもある)」と言うと、刑務官は鼻で笑って「燃え上がったら、その火に小便をかけてやる」と返した。

やがて情勢が変わり、国王は有能な官吏を求め、韓安国を再び登用した。
それを聞いた刑務官は報復を恐れて夜逃げした。

韓安国は「心配するな。決して報復はしない。家族ともども安らかに暮らせる」と告げた。
これを聞いた刑務官は帰ってきて韓安国の前にひざまずき、過去の自分の行為を詫びた。

すると韓安国は「お前のような者に報復するほどの値打ちもない」と言い放ち、そのまま赦して追い返した。

別表記:「死灰復燃」「寒灰復燃かんかいふくねん

四字熟語 死灰復然
読み しかいふくねん
出典 『史記』韓長孺伝
類義語
使用漢字
最終更新日:2025年9月13日