桐壺源氏とは

長編小説の『源氏物語げんじものがたり』を、一念発起して読み始めても、最初の桐壺の巻で飽きて辞めてしまうこと。
努力や習慣が長続きしないことのたとえ。または中途半端でいいかげんな学問や教養のたとえ。

同じ意味で「須磨源氏」とも言うが、「須磨の巻」は『源氏物語』の全54巻のうちの12番目に当たる。
いずれも中途半端で投げ出してしまうことを揶揄した言葉。

なお『源氏物語』の全54巻は以下のとおり。

  1. 桐壷きりつぼ
  2. 帚木ははきぎ
  3. 空蝉うつせみ
  4. 夕顔ゆうがお
  5. 若紫わかむらさき
  6. 末摘花すえつむはな
  7. 紅葉賀もみじのが
  8. 花宴はなのえん
  9. あおい
  10. さかき
  11. 花散里はなちるさと
  12. 須磨すま
  13. 明石あかし
  14. 澪標みおつくし
  15. 蓬生よもぎう
  16. 関屋せきや
  17. 絵合えあわせ
  18. 松風まつかぜ
  19. 薄雲うすぐも
  20. 朝顔あさがお
  21. 乙女おとめ
  22. 玉鬘たまかずら
  23. 初音はつね
  24. 胡蝶こちょう
  25. ほたる
  26. 常夏とこなつ
  27. 篝火かがりび
  28. 野分のわき
  29. 行幸みゆき
  30. 藤袴ふじばかま
  31. 真木柱まきばしら
  32. 梅が枝うめがえ
  33. 藤のうら葉ふじのうらば
  34. 若菜わかな(上)
  35. 若菜わかな(下)
  36. 柏木かしわぎ
  37. 横笛よこぶえ
  38. 鈴虫すずむし
  39. 夕霧ゆうぎり
  40. 御法みのり
  41. まぼろし
  42. 匂宮におうみや
  43. 紅梅こうばい
  44. 竹河たけかわ
  45. 橋姫はしひめ
  46. 椎が本しいがもと
  47. 総角あげまき
  48. 早蕨さわらび
  49. 宿り木やどりぎ
  50. 東屋あずまや
  51. 浮舟うきふね
  52. 蜻蛉かげろう
  53. 手習てならい
  54. 夢の浮橋ゆめのうきはし

なお『幻』の後には、光源氏の死を暗示した内容の存在しない巻『雲隠くもがくれ』がある。
「若菜」を上下に分けずに1巻と考え、「雲隠」を加えて54巻とする説もある。

四字熟語 桐壺源氏
読み きりつぼげんじ
類義語
使用漢字
最終更新日:2025年9月9日