月下推敲とは

月明かりのもとで、門をしたらいいのか、たたいたらいいのか迷っている状態。
転じて、文章の字句や表現を深く考えて、何度も修正して仕上げることを意味する。

唐代の詩人「賈島かとう」が科挙の試験のために都へ向かう途中、驢馬ろばに揺られながら詩句を作っていると、「鳥は池のほとりの樹に宿り、僧は月の下で門をす」という句を思いついた。

しかし賈島は「す」の語を「たたく」に改めるかどうかで悩んだ。
やがて偶然、通りがかった韓愈かんゆが思案に耽っている賈島を見かけ、理由を聞くと「僧はたたく月下の門」が良いと助言した。

この故事が由来で「推敲」が「文章を練る」ことの代名詞となった。

四字熟語 月下推敲
読み げっかすいこう
出典 『唐詩紀事』
使用漢字
最終更新日:2025年9月29日