干将莫耶とは

古代中国に存在したとされる陽陰一対の双剣。
陽剣が「干将かんしょう」、陰剣が「莫耶ばくや」と名付けられ、それぞれの刀身には、干将には亀裂紋様、莫耶には水波紋様が施されているという。

ある日、呉王「闔閭こうりょ」は刀鍛冶の干将に剣を鋳造し献上するように命じた。
干将は妻の莫耶と共に鋳造に挑んだが、なぜか鉄を溶かす段階で炉の温度が上がらなくなり、そのまま三ヶ月間も苦心することになる。
莫耶は、昔、彼らの師が同じ状況になったとき、夫婦で炉中に身を投げて鉄を溶かしたことを思い出し、自身の爪と髪を断ち身を清め、かつての師と同じように炉の中に身を投じた。
するとようやく高温の炎が燃え盛り、二つの剣が完成した。

別表記:「干将莫邪」

四字熟語 干将莫耶
読み かんしょうばくや
出典 『呉越春秋』闔閭内伝
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