回光返照とは

死を目前にした者が一時的に意識を取り戻したり元気を取り戻したりする現象を指す。
また、比喩的に、衰退や終末の段階で一時的に勢いを取り戻すことにも用いられる。

語源は仏教・禅の用語にあり、もともとは「心の光を内に向けて、本来の自己を照らし返すこと」、つまり自己省察や悟りを意味した。
しかし、後世になるにつれ「死の直前の一時的回復」という意味が広まり、現在では医学や一般会話でも用いられている。

例文

・祖父は亡くなる前日に急に目を覚まし、皆と会話を交わした。医師はそれを回光返照と言った。
・長く低迷していた作家が、最晩年に傑作を残したのは、まさに回光返照といえるだろう。
・景気の回復に見えた一瞬の盛り上がりは、結局回光返照にすぎなかった。
・あの企業の最後のヒット商品は、回光返照のようなものだったと後に評された。

四字熟語 回光返照
読み かいこうへんしょう、かいこうへんじょう、えこうへんしょう、えこうへんじょう
英訳 A sudden spurt of activity before collapsing
類義語
対義語
使用漢字
最終更新日:2025年7月30日