偃武修文とは

戦いをやめて教育によって平和な世の中を築くこと。または再び戦争をしないこと。
武力を収めて戦争をやめ、文化や学問、礼楽の興隆に努めることを意味する。
簡潔にいえば「戦争をやめて平和を築く」という政治的理想を表した言葉である。
中国古代の儒教思想に基づいた四字熟語であり、特に「文治主義」や「仁政」の実現を指す表現として用いられる。

「偃武」とは、武をせる、つまり武器を納めて戦争をやめること。
「修文」とは、文(礼・楽・学問・文化)を修める、つまり文化教養を発展させること。
よって「偃武修文」は、戦を止めて国を文化で治めるという、平和と文化重視の国家理念を象徴する語となる。
せ文をおさむ」と訓読する。

例文

・王は偃武修文の道を選び、諸侯との戦を終えて学問と礼楽を奨励した。
・偃武修文の政治は、長きにわたる安寧の時代をもたらした。
・今こそ偃武修文を掲げ、対立ではなく文化による共存を目指すべきだ。
・その国の盛世は、偃武修文の方針のもと築かれたものである。

四字熟語 偃武修文
読み えんぶしゅうぶん
出典 『書経』武成
英訳 cease war and promote culture
類義語
使用漢字
最終更新日:2025年4月4日