余裕綽綽とは

落ち着いていて心にゆとりがあること。

「余裕」は、焦らずゆったりとしていること。悠然として落ち着いている様子
「綽綽」は、余裕と同じような意味を表す擬態語。

孟子が斉の官僚の蚳鼃ちあに進言した。
「あなたが霊丘の長官をやめて士師しし(司法長官)の職を希望したのは立派なことです。しかし、士師になってから数か月経つのに、まだ王に一言も意見を述べていません。なぜですか?」
それを受けて蚳鼃は王を諌めたが聞き入れられず、官職を辞して朝廷を去ってしまった。

これを知った斉の人々は「孟子は蚳鼃のために良いことをしたが、孟子自身は何かしたのか?」と非難した。

これに対して孟子は答えた。
「私は斉の臣下ではないので、官職もなく、諫言の責任もない。諫言が受け入れられず、職務を果たせなければ去るべき臣下のように、私の行動を問題にする必要はない。だから私の進退は余裕綽綽としているのだ。私と蚳鼃を比べるのは的外れである」と。

四字熟語 余裕綽綽
読み よゆうしゃくしゃく
出典 『孟子』
英訳 Calm and composed
類義語
対義語
使用漢字
最終更新日:2025年9月6日