以耳代目とは

実際には見ていないのに聞いただけで見たことにする。
他人の報告をそのまま信用すること。
「耳をもって目に代える」という意味を持ち、直接見聞きしたわけではない情報を、まるで自分の目で見たかのように受け取り、判断したり話したりすることを指す。
日本語の古典的な表現であり、特に江戸時代の文学や書簡などで使われることがあった。

現代ではあまり一般的に使われない表現ですが、言葉の背景には、伝聞や噂話に対する慎重な姿勢や、情報の信憑性を吟味する必要性が込められていることが多い。
「耳を以て目に代う」と訓読する。

例文

・今回の大損失は、以耳代目で回された書類が原因だ。
・噂話に惑わされてはならない、以耳代目で判断するのは危険だ。
・人の証言に頼りすぎると、以耳代目に過ぎない情報に基づいて決断することになる。
・以耳代目で語られる物語は、時に真実を歪めてしまう。

四字熟語 以耳代目
読み いじだいもく
出典 『児女英雄伝』
英訳 relay on hearsay instead of seeing for oneself
使用漢字
最終更新日:2024年12月27日