舐糠及米とは

被害がだんだん拡大して、ついには本体に及んでしまうこと。
穀象虫(米につく虫)のような害虫が、米の外側の糠を舐めはじめると、次には中の米を食べるようになり、害を及ぼすという意味。

ぬかねぶりて米に及ぶ」と訓読する。

古代中国、前漢の第六代景帝けいていの時代。副丞相の鼂錯ちょうそは、諸侯の領地削減政策を実施していた。
これを知った呉王劉濞りゅうびは、自国の領地も削られるのではと恐れ、謀反を決意する。
すでに領地削減を受けていた膠西王こうせいおうを説得するため、次のように語った。

「諺に『糠を舐めつくして米に及ぶ』とある。我ら呉と膠西は名高き諸侯であるが、このままでは領地削減は避けられないだろう」

この一件が紀元前154年の「呉楚七国の乱」の発端となった。

四字熟語 舐糠及米
読み しこうきゅうまい
出典 『史記』呉王濞伝
使用漢字
最終更新日:2025年9月15日