哀鴻遍野とは

戦いに敗れ彷徨う兵士や、悲痛な声をあげる難民がいたる所にいる様子。
非常に悲惨で深刻な状況、特に戦争や災害などによる人々の苦しみや悲しみが広がっている様子。
大きな悲しみが広がっている様子を表す。
哀鴻あいこう、野にあまねし」と訓読する。

「哀」は、悲しみ、哀しみを意味する。
「鴻」は、大きな鳥(特に鴻)を指す。
「遍野」は、野原全体、広がる土地を意味する。

悲しみや不幸が広範囲にわたって広がっている状況を描写している。
元々は、戦争や災害、困難によって広がった悲しみを表現するために使われることが多い。
非常に多くの人々が悲しみや困難に見舞われ、広がる様子を強調している。

同義語:「鴻雁哀鳴こうがんあいめい

例文

・戦争が招く哀鴻遍野は、何も生み出さない。
・大洪水が町を襲い、哀鴻遍野の中で多くの人々が家族や家を失った。
・自然災害が引き起こしたこの悲劇の中で、哀鴻遍野の声が一日中響き渡った。
・貧困と飢饉が続く地域では、哀鴻遍野の状況が年々悪化している。

四字熟語 哀鴻遍野
読み あいこうへんや
出典 『詩経』小雅・鴻雁
英訳 The fields are full of mourning cries
The land is filled with wailing cries
使用漢字
最終更新日:2024年12月19日