隔岸観火とは
兵法三十六計の第九計。
敵の秩序に乱れが生じているなら、あえて攻めずに放置して敵の自滅を待つ戦略。
他人の争いには関与せず、安全な場所から眺めていること。
「対岸の火事」と同じ意味。
「岸を隔てて火を観る」と訓読する。
古代中国、三国時代。袁尚と袁煕は曹操に敗れて東の公孫康のもとに逃れた。
曹操の臣下は攻めるよう進言したが、曹操はあえてそれを放置した。
その結果、公孫康は袁尚と袁煕を討ち、その首を曹操に送ってきた。
曹操がこれを予言していたので、将軍たちが曹操に理由を尋ねたところ、「こちらが攻め立てれば彼らは協力したが、放置すれば互いに疑心暗鬼となり、自滅することが明らかであった」と述べた。
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例文
・戦略家は隔岸観火の態度を取り、敵が自滅するのを静かに見守った。
・会社の競争相手が内部紛争に陥ったとき、隔岸観火の姿勢で状況を観察した。
| 四字熟語 | 隔岸観火 |
|---|---|
| 読み | かくがんかんか |
| 出典 | 『三国志』、『呉子』 |
| 英訳 | Watch a fire from across the river Stand by and let others destroy themselves |
| 類義語 | |
| 使用漢字 | 岸、火、観、隔 |
| 最終更新日:2025年9月4日 | |