一士諤諤とは

ほとんどの者が権勢に媚びて流され従っている中で、一人だけが恐れず、勇気を持って直言すること。
たとえ周囲が反対しても、信念を持って正しいことを主張し続ける姿勢を表す。
特に、権力に対しても恐れずに意見を述べる勇敢な態度を称える意味で使われる。

「諤諤」は正しいと思うことを勇敢に主張すること。
「千人の諾諾だくだくは、一士の諤諤がくがくかず」を略した言葉。

横暴だった秦の政治家商鞅しょうおうに、もっと謙虚になって欲しいと忠告した趙良ちょうりょうの言葉が由来。
趙良は「千匹の羊の皮は、一匹の狐の皮には及びません。千人の盲従は、一人の志ある人物の直言には及びません。周の武王は、臣下に直言させたために反映し、殷の紂王は、臣下を黙り込ませてしまったために滅亡しました」と語った。

例文

・彼は一士諤諤の精神で、不正に立ち向かった。
・どんな状況でも、一士諤諤の気概を持つ人間は尊敬される。
・上司に逆らうことを恐れず、一士諤諤の態度で意見を述べた。
・歴史上、一士諤諤の精神を貫いた人物が社会を変えてきた。

四字熟語 一士諤諤
読み いっしがくがく
出典 『史記』商君列伝
英訳 A lone voice of reason
Speaking truth to power
Fearless advocacy for justice
類義語
対義語
使用漢字
最終更新日:2025年1月31日